花みどりミニ検定第191回 (2025/10/01~2025/10/31)
前回の解答と解説
第1問
問題
メキシコ原産のキバナコスモスは、花色が黄色、橙黄色でしたが、日本人が改良した朱赤色の園芸品種が全米花卉審査会で1964年に金賞を獲得しました。
その品種名は何でしょうか?
その品種名は何でしょうか?
- 1ディアボロ
- 2サンライズ
- 3サンセット
- 4オレンジ・ルフレス
正解3サンセット
解説
このキバナコスモス「サンセット」は、従来黄花と橙黄花しかなかった品種に、朱赤〜朱橙花を発現させた画期的な園芸品種でした。金賞受賞は1964年、市販発表は1966年でした。作出者は盛岡在住の橋本昌幸さんです。
「サンセット」はキバナコスモスの園芸品種「オレンジ・ルフレス」の選抜株に「フィエスタ」を交配し、その子孫を選抜しつづけたものといわれています。草丈1mほど、株まわり1.2mほどの大型の春播き一年草で、花は鮮やかな朱赤色、半八重咲きで、舌状弁は幅が広く丸みをもっています。花径は5cm内外です。
「サンセット」はキバナコスモスの園芸品種「オレンジ・ルフレス」の選抜株に「フィエスタ」を交配し、その子孫を選抜しつづけたものといわれています。草丈1mほど、株まわり1.2mほどの大型の春播き一年草で、花は鮮やかな朱赤色、半八重咲きで、舌状弁は幅が広く丸みをもっています。花径は5cm内外です。
第2問
問題
栽培植物も、本来の自生地の環境はさまざまです。土壌環境についても、酸性土壌を好む植物もあれば、アルカリ性土壌を好む植物もあります。
次の植物のうち、特に酸性土壌でよく生育する植物はどれでしょうか?
次の植物のうち、特に酸性土壌でよく生育する植物はどれでしょうか?
- 1エンドウ
- 2ブルーベリー
- 3ホウレンソウ
- 4レタス
正解2ブルーベリー
解説
ブルーベリーは北アメリカ原産のツツジ科植物で、果実は生食されるほか、ジャムや菓子材料にされています。最近は目によい食材としても注目を集めてます。数種類の原種がありますが、果樹として主に利用されているのは、ハイブッシュ・ブルーベリーとラビットアイ・ブルーベリーで、それぞれに園芸品種があります。ハイブッシュ系は冷涼な気候が適しますが、ラビットアイ系は関東以西でも栽培できます。日本に自生するクロマメノキやコケモモも同属の仲間で、高山に自生し、やはり食用になります。
ブルーベリーは酸性土壌(pH4.2〜5.5)を好むことで知られ、栽培時には植え穴に酸性の強いピートモスを施すと、生育が格段によくなります。ほかにもサツキやシャクナゲなどのように、ツツジ科の植物は酸性土壌を好む傾向があります。植物を植えつけるとき、石炭をまくことがありますが、これは酸性にかたよった土壌を改善するためです。
ブルーベリーは酸性土壌(pH4.2〜5.5)を好むことで知られ、栽培時には植え穴に酸性の強いピートモスを施すと、生育が格段によくなります。ほかにもサツキやシャクナゲなどのように、ツツジ科の植物は酸性土壌を好む傾向があります。植物を植えつけるとき、石炭をまくことがありますが、これは酸性にかたよった土壌を改善するためです。
第3問
問題
この植物は、比較的日当たりが良いやぶや生け垣などにからみつく、身近にあるつる性の野草です。葉や茎を傷つけると悪臭がします。
この植物は何でしょうか?
この植物は何でしょうか?
- 1スイカズラ
- 2ヤブガラシ
- 3ヘクソカズラ
- 4カナムグラ
正解3ヘクソカズラ
解説
ヘクソカズラはアカネ科の野草です。初夏から夏にかけて旺盛に生育し、生け垣にとってはやっかいな植物です。草取りの最中に突然不快な臭気を感じるときは、この植物かドクダミを傷めたときです。花は十分観賞にたえるにもかかわらず、その臭気のためかなりひどい名前を付けられたものです。別名ヤイトバナともいいますが、ヤイトとは「焼処」の読み方が変化したもので、お灸のことをいいます。花の中心の色、形がお灸のあとにできる「かさぶた」に似ているからといわれています。
第4問
問題
ヘゴ科のシダ植物の根茎表面の一部を写したものです。幹の表面にしばしば見られる、写真のような模様は何でしょうか?
- 1葉に入る維管束の跡
- 2成長の過程で、古い幹にできる樹皮のようなもの
- 3呼吸のために作られた、通気組織
- 4着生植物がついていた跡
正解1葉に入る維管束の跡
解説
根茎が直立して、樹幹のような生活型をとるシダ植物は、ヘゴ科のほかに、シシガシラ科、ゼンマイ科、メシダ科、チャセンシダ科などにも見られます。しかし、ヘゴ科の多くの種は、高さ数mから、最大のものでは20mを超える幹を形成するので、木生シダといえばヘゴ科がすぐに連想されるほどです。ヘゴ科の植物は、幹の先端から大きな葉が放射状に広がるので、遠目にはヤシのように見えます。古い葉は次々に落ちるので、幹の表面に葉のついていた跡(葉痕)が規則的に並びます。種によっては、ヘゴのように葉柄の基部が残るために、葉痕が見えないものもあります。また、幹の下の方はたくさんの根におおわれるので葉痕は隠されてしまいます。葉には、水や養分の通り道である維管束が、茎から分かれて入りますが、葉痕にこの模様が見られるのです。その配列はシダの仲間によって特徴ある形になります。小笠原特産のマルハチでは、この模様が丸に逆八の字を書いたように見えるためにその名があります。
第5問
問題
十五夜の行事は、別名「芋名月」と呼ばれますが、ここで言うイモとは、どんな種類のものでしょうか?
- 1サツマイモ
- 2サトイモ
- 3ヤマイモ
- 4ジャガイモ
正解2サトイモ
解説
旧暦八月の十五夜のお月見を地方によっては「芋名月」と呼び、里芋の収穫を始める時期としたり、あるいは里芋を皮のままゆでた衣被ぎや里芋料理を食べる風習が残っています。
十五夜の行事は稲作よりも畑作に関する儀礼の意味合いが大きく、山野の果物や草花をお供えしますが、なかでもサトイモは欠かせない供物とされています。その意味から十五夜の行事は「里芋の祭り」といえます。
サトイモの原産は熱帯アジアで、わが国には縄文時代に渡来したといわれています。なお、中国の各地にも中秋節にサトイモを中心に供える習慣が残っています。
十五夜の行事は稲作よりも畑作に関する儀礼の意味合いが大きく、山野の果物や草花をお供えしますが、なかでもサトイモは欠かせない供物とされています。その意味から十五夜の行事は「里芋の祭り」といえます。
サトイモの原産は熱帯アジアで、わが国には縄文時代に渡来したといわれています。なお、中国の各地にも中秋節にサトイモを中心に供える習慣が残っています。
第6問
問題
このキノコの人工栽培では、広葉樹の原木(ほだ木)、またはビンや袋におが屑を詰めたものに、キノコ菌を接種してつくります。
このキノコは何でしょうか?
このキノコは何でしょうか?
- 1ナメコ
- 2マイタケ
- 3ヒラタケ
- 4シイタケ
正解4シイタケ
解説
シイタケは、キシメジ科あるいはヒラタケ科に属する食用キノコのひとつです。
自然環境下では、シイノキ、コナラ、クヌギなどの広葉樹の倒木や切り株に生えます。これにヒントを得て江戸時代から人工栽培が試みられましたが、なかなか安定した栽培にいたりませんでした。1933(昭和8)年、農林省の林業試験場で菌糸の純粋培養に成功してから、安定した生産ができるようになり、今日のキノコ栽培のなかで、生産量が一位を占めるようになりました。
シイタケの栽培は、コナラ、ミズナラ、クヌギ、シイノキを原木とします。晩秋から冬に代採し、約60日後に長さ90〜100cmに切り、サクラの開花ごろにドリルで穴を開け、培養した駒菌を穴に埋め込みます。これをほだ木といい、ほだ木は風通しのよい林下に横にしたり、合掌組みにしたりして菌糸がほだ木の中に張りめぐるのを促進します。早いものは秋遅くにキノコ(子実体)が出てきます。ほだ木の太さにもよりますが、数年間キノコを収穫できます。
自然環境下では、シイノキ、コナラ、クヌギなどの広葉樹の倒木や切り株に生えます。これにヒントを得て江戸時代から人工栽培が試みられましたが、なかなか安定した栽培にいたりませんでした。1933(昭和8)年、農林省の林業試験場で菌糸の純粋培養に成功してから、安定した生産ができるようになり、今日のキノコ栽培のなかで、生産量が一位を占めるようになりました。
シイタケの栽培は、コナラ、ミズナラ、クヌギ、シイノキを原木とします。晩秋から冬に代採し、約60日後に長さ90〜100cmに切り、サクラの開花ごろにドリルで穴を開け、培養した駒菌を穴に埋め込みます。これをほだ木といい、ほだ木は風通しのよい林下に横にしたり、合掌組みにしたりして菌糸がほだ木の中に張りめぐるのを促進します。早いものは秋遅くにキノコ(子実体)が出てきます。ほだ木の太さにもよりますが、数年間キノコを収穫できます。
第7問
問題
麦の実りの季節をいう「麦の秋」はどの季節の季語でしょうか?
- 1春
- 2夏
- 3秋
- 4冬
正解2夏
解説
麦は初夏が実りの季節です。「麦の秋」という表現は、
御園生に麦の秋風そよめきて山ほととぎすしのび鳴くなり(『散木奇歌集』源俊頼)
など、平安時代中ごろの和歌から見られます。元来、「麦秋」は、中国から来た言葉で陰暦4月の異名ともなっていますが、この言葉が広く定着していくのは江戸時代の俳人たちによるところが大きいでしょう。初夏のさわやかな空気を感じさせる句が多い言葉です。
宿々はみな新茶なり麦の秋(許六)
病人の駕も過ぎけり麦の秋(蕪村)
麦秋や雲よりうへの山畠(梅室)
俳句の世界には、「竹の秋」という季語もあります。3月から4月ごろ、筍を育てるため、竹の葉は黄ばんできます。それを他の草木の秋の様子になぞらえていう言葉です。こちらは春の季語ですが、凋落の時を感じさせる言葉のため、うらがなしい句が多くなります。
ここにある離宮裏門竹の秋(虚子)
空ふかく蝕ばむ日かな竹の秋(蛇笏)
午後の日の鏡の如し竹の秋(泊雲)
御園生に麦の秋風そよめきて山ほととぎすしのび鳴くなり(『散木奇歌集』源俊頼)
など、平安時代中ごろの和歌から見られます。元来、「麦秋」は、中国から来た言葉で陰暦4月の異名ともなっていますが、この言葉が広く定着していくのは江戸時代の俳人たちによるところが大きいでしょう。初夏のさわやかな空気を感じさせる句が多い言葉です。
宿々はみな新茶なり麦の秋(許六)
病人の駕も過ぎけり麦の秋(蕪村)
麦秋や雲よりうへの山畠(梅室)
俳句の世界には、「竹の秋」という季語もあります。3月から4月ごろ、筍を育てるため、竹の葉は黄ばんできます。それを他の草木の秋の様子になぞらえていう言葉です。こちらは春の季語ですが、凋落の時を感じさせる言葉のため、うらがなしい句が多くなります。
ここにある離宮裏門竹の秋(虚子)
空ふかく蝕ばむ日かな竹の秋(蛇笏)
午後の日の鏡の如し竹の秋(泊雲)
第8問
問題
奈良時代から栽培されてきた秋を代表する果物で、乾燥させたものは、お菓子や料理の甘味づけとして利用されてきました。
この果物は何でしょうか?
この果物は何でしょうか?
- 1カキ
- 2イチジク
- 3ブドウ
- 4ビワ
正解1カキ
解説
カキはカキノキ科カキノキ属の落葉果樹で、古い書物によると中国では紀元前2世紀ごろには栽培されていたようです。
日本では『万葉集』には歌われていませんが、柿本人麻呂のような人名に使われているので、奈良時代までには渡来していたとみられます。平安時代の宮中儀式を記した『延喜式』には祭礼の菓子として干柿子などが記されています。干し柿は50%以上の糖分を含み非常に甘いので、砂糖などがなかった昔には重要な菓子の一つで、また料理の甘味料としても利用されてきました。果肉にはタンニンという成分が含まれ、これにより渋みを感じますが、乾燥や過熱により、成分が固まり、渋みを感じなくなります。
甘ガキは鎌倉時代に日本で出現したものと見られています。甘ガキには2つの系統があり、1つは完全甘ガキで、種子ができなくても甘く、2つ目は不完全甘ガキで、種子ができないと甘くなりません。しかし、甘ガキも完全甘ガキも未熟であれば渋く、寒い地方では完全に成熟しても甘くならないことがあります。
日本では『万葉集』には歌われていませんが、柿本人麻呂のような人名に使われているので、奈良時代までには渡来していたとみられます。平安時代の宮中儀式を記した『延喜式』には祭礼の菓子として干柿子などが記されています。干し柿は50%以上の糖分を含み非常に甘いので、砂糖などがなかった昔には重要な菓子の一つで、また料理の甘味料としても利用されてきました。果肉にはタンニンという成分が含まれ、これにより渋みを感じますが、乾燥や過熱により、成分が固まり、渋みを感じなくなります。
甘ガキは鎌倉時代に日本で出現したものと見られています。甘ガキには2つの系統があり、1つは完全甘ガキで、種子ができなくても甘く、2つ目は不完全甘ガキで、種子ができないと甘くなりません。しかし、甘ガキも完全甘ガキも未熟であれば渋く、寒い地方では完全に成熟しても甘くならないことがあります。
第9問
問題
「咲いた花よりナー 見る花よりもヨー 摘んで楽しい 花の唄」
「花の六月ナー 二度あるならばヨー 枯れた枝にも 花が咲く」
この民謡は山形県の名産の花をうたっていますが、何の花でしょうか?
「花の六月ナー 二度あるならばヨー 枯れた枝にも 花が咲く」
この民謡は山形県の名産の花をうたっていますが、何の花でしょうか?
- 1ナノハナ
- 2サクラ
- 3ベニバナ
- 4ソバ
正解3ベニバナ
解説
ベニバナはキク科の一年草で小アジア、エジプトが原産です。30〜90cmの高さになり、葉は広披針形で周囲にとげがあります。夏に紅黄色のアザミに似た花をつけます。わが国には古く中国からが輸入され、東北地方、特に山形県を中心に栽培されました。花を採集して染料や紅をつくりましたが、今日では北米において、切花用や紅花油として盛んに栽培されています。特に紅花油はコレステロール値を下げる薬効があることから生産が盛んです。別名、末摘花とも呼ばれ『源氏物語』の中にもその名があります。
「咲いた花よりナー・・・・」の民謡は山形県山形市で伝わる『紅花摘み唄』で、ベニバナ摘みの作業で歌われていました。ベニバナは茎にもとげがあり、花を摘む手を傷つけました。そのため、ベニバナは、朝早く夜露にぬれてとげがやわらかい時間に摘まなければならず、ベニバナ摘みは重労働だったといわれています。民謡では「花を摘むのもナーそもじとならばヨーいらか刺すのも何のその」と歌われています。
「咲いた花よりナー・・・・」の民謡は山形県山形市で伝わる『紅花摘み唄』で、ベニバナ摘みの作業で歌われていました。ベニバナは茎にもとげがあり、花を摘む手を傷つけました。そのため、ベニバナは、朝早く夜露にぬれてとげがやわらかい時間に摘まなければならず、ベニバナ摘みは重労働だったといわれています。民謡では「花を摘むのもナーそもじとならばヨーいらか刺すのも何のその」と歌われています。
第10問
問題
ヨ−ロッパ原産の帰化植物で世界中に広がっています。比較的人通りが多い場所に生えており、同じ属の他の仲間とは、葉の形や花茎の長さによって容易に区別できます。
この植物は何でしょうか?
この植物は何でしょうか?
- 1ヒメジョオン
- 2カゼクサ
- 3ヘラオオバコ
- 4カタバミ
正解3ヘラオオバコ
解説
オオバコは、人や車が往来する道ばたや公園など、踏みつけられやすい場所で多くみられます。ヘラオオバコは、オオバコと同じような場所で、やや地面がやわらかい湿り気のある場所に生育しています。オオバコよりも葉が細長く、花茎が長く40〜50cmになります。夏に円筒形の花穂に小さい白い花をつけます。ヨーロッパ原産の多年草ですが、日本でも帰化植物として各地でみられます。
第11問
問題
日本に自生する樹木で大きな花を咲かせます。材は下駄、家具の引きだし、版画用の板などに使います。また、岐阜県高山地方では古くからみそを焼くのにこの葉を使います。
この植物は何でしょうか?
この植物は何でしょうか?
- 1ホオノキ
- 2トチノキ
- 3ミズキ
- 4カキノキ
正解1ホオノキ
解説
日本に自生する樹木の中でも大きな葉と強い芳香のある大きな花を咲かせる本種は、ブナ帯の森林から里山まで広く分布する、なじみの深い樹木です。
秋に林を歩いていると、ホオノキの枯れ葉がまとまって落ちていることがあり、その近くに必ず大きな木がみられます。枯れた葉の表面は淡褐色ですが、裏面はロウ状の物質がついて、白色となって大変目立ちます。冬芽は大きくとがり、少し慣れれば間違えることがないほど特徴があります。冬芽をつけた枝や新芽は生け花の材料として使われます。この材は柔らかくて加工しやすく、さらに収縮や反りが少ないところから、さまざまな物に使われてきました。朴歯下駄、電気ごたつの脚、漆器の木地、刀のさやなどはその特徴を生かした使い方です。ホオノキを焼いて作った炭は漆器を作る際の研ぎ(研磨)材として使われます。葉に味噌をのせてあぶり、ホオノキの香りを楽しむ朴歯味噌という食べ物は、飛騨高山地方の名物となっています。
秋に林を歩いていると、ホオノキの枯れ葉がまとまって落ちていることがあり、その近くに必ず大きな木がみられます。枯れた葉の表面は淡褐色ですが、裏面はロウ状の物質がついて、白色となって大変目立ちます。冬芽は大きくとがり、少し慣れれば間違えることがないほど特徴があります。冬芽をつけた枝や新芽は生け花の材料として使われます。この材は柔らかくて加工しやすく、さらに収縮や反りが少ないところから、さまざまな物に使われてきました。朴歯下駄、電気ごたつの脚、漆器の木地、刀のさやなどはその特徴を生かした使い方です。ホオノキを焼いて作った炭は漆器を作る際の研ぎ(研磨)材として使われます。葉に味噌をのせてあぶり、ホオノキの香りを楽しむ朴歯味噌という食べ物は、飛騨高山地方の名物となっています。
第12問
問題
庭木としてなじみ深い木で、果実は昔から薬効があるとされ、この果実を長時間酒に漬けて作る薬酒は、疲労回復に効果を発揮するといわれています。
この植物は何でしょうか?
この植物は何でしょうか?
- 1サクラ
- 2ザクロ
- 3イチジク
- 4ボケ
正解4ボケ
解説
ボケは、中国原産のバラ科の落葉低木です。日本では「木瓜」と書きますが、中国では現在「木瓜」はパパイアを指します。
ボケの果実は整腸効果、脚気、膀胱炎、不眠症、冷え性、暑気あたりなどに効くといわれます。「ボケ酒」の作り方は、黄色に完熟する前の、まだ緑色の果実1kgを輪切りにし、グラニュー糖400%と一緒にホワイトリカー1.8Lにつけ、半年間置きます。1回に飲む量は、20ccくらいで、1日2〜3回が適当です。
ボケの果実は整腸効果、脚気、膀胱炎、不眠症、冷え性、暑気あたりなどに効くといわれます。「ボケ酒」の作り方は、黄色に完熟する前の、まだ緑色の果実1kgを輪切りにし、グラニュー糖400%と一緒にホワイトリカー1.8Lにつけ、半年間置きます。1回に飲む量は、20ccくらいで、1日2〜3回が適当です。
第13問
問題
シューベルトの連作歌曲集『冬の旅』で。曲中、孤独な主人公は泉のかたわらの木の下で、傷ついた心をいやします。ピアノの前奏も葉のざわめきを感じさせて、おもむきがあります。
さて、その木とは何でしょうか?
さて、その木とは何でしょうか?
- 1木蓮(モクレン)
- 2楡(ニレ)
- 3菩提樹(ボダイジュ)
- 4月桂樹(ゲッケイジュ)
正解3菩提樹(ボダイジュ)
解説
ミュラーの詩によるシューベルトの歌曲集『冬の旅』は、失恋した若者の悲哀を歌っています。全24曲。特に後半は、現実と幻覚とが交錯し、いつ終わるともしれない孤独な旅の悲痛な感じが音楽とともに迫ってきます。それだけに第5曲『菩提樹』の安らぎのひとときが救いです。
シューベルトの歌曲に出てくるボダイジュはシナノキ科の落葉樹で、ドイツ語でリンデンバウムLindenbaumと呼ばれるセイヨウシナノキです。ドイツでは特に好まれ、また聖なる木として、古来この木の下で集会や結婚式、裁判などが行われたといいます。ベルリンの目抜き通り<ウンター・デン・リンデンUnter den Linden>の街路樹は有名です。
日本でいうボダイジュは、中国原産で、寺院の庭などによく植えられます。また、日本の野生種には、これらによく似たシナノキやオオバボダジュがあります。釈迦(シャカ)がその木の下で悟りを開いたといわれる本来のボダイジュはクワ科の常緑樹のインドボダイジュです。
シューベルトの歌曲に出てくるボダイジュはシナノキ科の落葉樹で、ドイツ語でリンデンバウムLindenbaumと呼ばれるセイヨウシナノキです。ドイツでは特に好まれ、また聖なる木として、古来この木の下で集会や結婚式、裁判などが行われたといいます。ベルリンの目抜き通り<ウンター・デン・リンデンUnter den Linden>の街路樹は有名です。
日本でいうボダイジュは、中国原産で、寺院の庭などによく植えられます。また、日本の野生種には、これらによく似たシナノキやオオバボダジュがあります。釈迦(シャカ)がその木の下で悟りを開いたといわれる本来のボダイジュはクワ科の常緑樹のインドボダイジュです。
第14問
問題
球根植物は、春に植えつけるものを「春植え球根類」、秋に植えるものを「秋植え球根類」ということがありますが、次の中で「春植え球根類」はどれでしょうか?
- 1チューリップ
- 2スイセン
- 3ヒアシンス
- 4ダリア
正解4ダリア
解説
ダリアはメキシコ、グアテマラの熱帯高地原産のキク科球根(塊根)植物です。耐寒性が弱いため、冬の間、厳しい寒さにあうと球根が枯死します。一般的にダリアの栽培は、春に塊根を植えつけ、夏?秋に花を楽しみ、晩秋に塊根を掘り上げて、防寒、貯蔵して、越冬させます。ただし、暖地では塊根を掘り上げず、土寄せ程度で越冬させることができます。
なお、チューリップやスイセン、ヒアシンスは、秋に植えつけた後、一定の期間、冬の寒さを経験することによって、春暖かくなってから花を咲かせることができます。
なお、チューリップやスイセン、ヒアシンスは、秋に植えつけた後、一定の期間、冬の寒さを経験することによって、春暖かくなってから花を咲かせることができます。
第15問
問題
フランスのペローは、民話をもとにして『シンデレラ』を書きました。この話には、ある野菜でできた馬車が登場します。
この野菜は何でしょうか?
この野菜は何でしょうか?
- 1カボチャ
- 2キャベツ
- 3ソラマメ
- 4ピーマン
正解1カボチャ
解説
舞踏会に行かせてもらえないシンデレラが泣いていると、名付け親の妖精が現れ、畑にカボチャをとりに行くように言います。シンデレラがこの野菜を持ち帰ると、妖精は杖でたたいて金色のりっぱな馬車に変えました。
シンデレラという少女の名は英語の呼び方で、フランス語ではサンドリヨン、イタリア語ではチェネレントラといいます。シンデレラを主人公にしたロッシーニの歌劇は、「チェネレントラ」と呼ばれています。
カボチャはウリ科のつる性一年草です。原産地はアメリカ大陸で、日本には16世紀に渡来しました。カンボジア原産と考えられたのでこの名が付いたといわれています。
米国、スコットランドでは毎年10月31日の夜、ハローウィーン祭りがあり、カボチャを使った楽しい催しが有名です。
シンデレラという少女の名は英語の呼び方で、フランス語ではサンドリヨン、イタリア語ではチェネレントラといいます。シンデレラを主人公にしたロッシーニの歌劇は、「チェネレントラ」と呼ばれています。
カボチャはウリ科のつる性一年草です。原産地はアメリカ大陸で、日本には16世紀に渡来しました。カンボジア原産と考えられたのでこの名が付いたといわれています。
米国、スコットランドでは毎年10月31日の夜、ハローウィーン祭りがあり、カボチャを使った楽しい催しが有名です。
第16問
問題
鉢植えのボタンを植え替えたいと思います。植え替えの適期として、最も適切なものは、次のうちどれでしょうか?
- 12月上旬〜3月上旬
- 26月中旬〜7月中旬
- 39月上旬〜10月中旬
- 411月中旬〜12月上旬
正解39月上旬〜10月中旬
解説
ボタンは中国が原産の落葉低木です。しかし、一般の落葉樹とは根の活動時期が大きく異なります。ボタンや草本のシャクヤクの根は、10月頃に新根を伸ばし始めて冬から春にかけて盛んに伸長します。開花後、気温が高くなるにしたがって根の活動は弱くなるのです。一般の落葉樹は厳寒期を除く落葉期に移植しますが、ボタンやシャクヤクだけは、根の活動が盛んになる9月上旬〜10月中旬が最も適した移植時期となります。
第17問
問題
水面に浮遊する水生植物で、鑑賞用としてウォーターレタスの名でも売られています。最近は日本各地の池や川に野生化して問題が生じています。
この植物は何でしょうか?
この植物は何でしょうか?
- 1ボタンウキクサ
- 2オオカナダモ
- 3ホテイアオイ
- 4オオサンショウモ
正解1ボタンウキクサ
解説
ボタンウキクサはサトイモ科の水生植物です。
もともとは熱帯から亜熱帯の植物ですが、レタスのように葉が茂る様子がおもしろく、池や水槽に浮かべる水草として園芸店やペットショップなどで売られています。水面にロゼット状に葉を広げて浮遊し、走出枝の先に子株をつくってふえますが、温度、光、栄養の3条件がそろうと急激に増殖し、しばしば水面をぎっしりとおおいつくすようになります。熱帯や亜熱帯地域では、湖沼や河川の水面をおおいつくし、船の航行や漁労を不可能にするなど、各地で問題を引き起こしてきました。最近は日本でも、本州南部、九州、南西諸島などで野生化して異常増殖し、問題になっています。
ボタンウキクサが水面をおおうと、光をさえぎって他の水草を枯らし、また枯死したものが腐って水質を悪化させるなど、生態系に深刻な影響をもたらします。ひとたび繁茂すると、除去するには多大な労力と費用がかかります。他の選択肢、オオカナダモ、ホテイアオイ、オオサンショウモも外来の水生植物で、日本の湖沼や河川に野生化して問題になっています。外来の植物はひとたび繁茂すると、除去するには多大な労力と費用がかかります。野外に逸出すると害草となることをしっかりと認識し、不用意に池や川に入れたり捨てたりしないよう、一人一人が意識と責任をもつことが必要です。
もともとは熱帯から亜熱帯の植物ですが、レタスのように葉が茂る様子がおもしろく、池や水槽に浮かべる水草として園芸店やペットショップなどで売られています。水面にロゼット状に葉を広げて浮遊し、走出枝の先に子株をつくってふえますが、温度、光、栄養の3条件がそろうと急激に増殖し、しばしば水面をぎっしりとおおいつくすようになります。熱帯や亜熱帯地域では、湖沼や河川の水面をおおいつくし、船の航行や漁労を不可能にするなど、各地で問題を引き起こしてきました。最近は日本でも、本州南部、九州、南西諸島などで野生化して異常増殖し、問題になっています。
ボタンウキクサが水面をおおうと、光をさえぎって他の水草を枯らし、また枯死したものが腐って水質を悪化させるなど、生態系に深刻な影響をもたらします。ひとたび繁茂すると、除去するには多大な労力と費用がかかります。他の選択肢、オオカナダモ、ホテイアオイ、オオサンショウモも外来の水生植物で、日本の湖沼や河川に野生化して問題になっています。外来の植物はひとたび繁茂すると、除去するには多大な労力と費用がかかります。野外に逸出すると害草となることをしっかりと認識し、不用意に池や川に入れたり捨てたりしないよう、一人一人が意識と責任をもつことが必要です。
第18問
問題
雄雌異株のツル性の植物で、夏に雌株に咲く松かさ形の花序を乾燥してビールの芳香苦味剤とします。
この植物は何でしょうか?
この植物は何でしょうか?
- 1ニガヨモギ
- 2ホップ
- 3ネズ
- 4チコリ
正解2ホップ
解説
ビールのほろ苦い味と香りをつけるホップは、アサ科(旧クワ科)の雌雄異株のツル性の多年草です。花には鎮静、催眠作用のあるルプリンという成分が含まれ、イギリスなどでは収穫したばかりの花序で枕を作る習慣もあります。いろいろな説がありますが、もともとハーブが入ったアルコール性の飲料はエールと呼ばれ、ニガヨモギ、セージなどの苦みや香りのあるハーブが使われていました。ホップの入ったものはビールと呼ばれ、ビールが本格的につくられるようになったのは17世紀以降といわれています。
第19問
問題
木登りの得意なテンの糞を秋に調べると、よくこのつる性植物の種子が出てきます。この植物は動物に食べられることで種子散布をおこなっています。
この植物は次のどれ何でしょうか?
この植物は次のどれ何でしょうか?
- 1サンショウ
- 2ヤマブドウ
- 3グミ
- 4アケビ
正解4アケビ
解説
テンは食肉目イタチ科の動物ですが、甘い果実も好物です。
秋から初冬にかけて山里では人家のカキの実を目当てに通って来ます。山ではアケビ、ヤマブドウ、マタタビ、サルナシなどの実が熟すと、順番に食べつくすまで、同じ木にやってくるのが観察されます。秋に山道を歩くと、直径1cmくらいで長さが7〜8cmの細長い糞を見つけることがあります。糞は地面に直接してあったり、目立つ石の上にしてあります。糞をじっくり観察すると、植物の種子が見つかります。テンは、実の熟した植物を見つけると、その実に執着するため、同じ植物の種子がまとまって出てきます。糞には、アケビの種子がたくさん入っており、糞のあった近くにはアケビのつるや熟しかけた実がなっていることがあります。実が完全に熟すと木登りの得意なテンは、他の動物が見つける前に食べてしまうのです。
秋から初冬にかけて山里では人家のカキの実を目当てに通って来ます。山ではアケビ、ヤマブドウ、マタタビ、サルナシなどの実が熟すと、順番に食べつくすまで、同じ木にやってくるのが観察されます。秋に山道を歩くと、直径1cmくらいで長さが7〜8cmの細長い糞を見つけることがあります。糞は地面に直接してあったり、目立つ石の上にしてあります。糞をじっくり観察すると、植物の種子が見つかります。テンは、実の熟した植物を見つけると、その実に執着するため、同じ植物の種子がまとまって出てきます。糞には、アケビの種子がたくさん入っており、糞のあった近くにはアケビのつるや熟しかけた実がなっていることがあります。実が完全に熟すと木登りの得意なテンは、他の動物が見つける前に食べてしまうのです。
第20問
問題
安土桃山時代の画家、狩野永徳が描いた「花鳥図押絵貼屏風」の中に赤色で描かれている花は何でしょうか?
- 1カンナ
- 2ヒガンバナ
- 3ケイトウ
- 4ゴクラクチョウカ
正解3ケイトウ
解説
狩野永徳(1543〜1590)は狩野派の基礎を確立した狩野元信の孫で、織田信長や豊臣秀吉に重用された安土桃山時代の巨匠です。問題の図版は、六曲一双の屏風に仕立てられた、紙本著色の花鳥図十二面の中の一面で、「鶏頭に蜻蛉図」です。近年、新たに発見された永徳の初期の作品で、豪壮華麗な障壁画様式を完成した永徳が、初期には祖父元信の花鳥図を手本として、緻密な筆法で制作していたことをうかがわせます。
ケイトウはニワトリの肉冠のような花序をつける春まきの一年草です。日本へは中国を経て渡来したといわれ、『花壇綱目』(1681)や『大和本草』(1709)には「鶏頭花」と記されています。卵形または卵状披針形の葉を互生し、夏から秋にかけて茎の先端に赤、桃、黄色などの花序を形成し、それに多数の小花が密生します。花序の形や色に多くの変異があり、露地草花として観賞されるほか、切り花や鉢物としても栽培されます。
ケイトウはニワトリの肉冠のような花序をつける春まきの一年草です。日本へは中国を経て渡来したといわれ、『花壇綱目』(1681)や『大和本草』(1709)には「鶏頭花」と記されています。卵形または卵状披針形の葉を互生し、夏から秋にかけて茎の先端に赤、桃、黄色などの花序を形成し、それに多数の小花が密生します。花序の形や色に多くの変異があり、露地草花として観賞されるほか、切り花や鉢物としても栽培されます。





