花みどりミニ検定第189回 (2025/08/01~2025/08/31)
前回の解答と解説
第1問
問題
盆に供える花を盆花といいます。盆花は地方によってさまざまですが、盆のころ、ちょうどその地方の山野で美しく咲く花が選ばれているようです。写真の花は盆花として代表的なものですが、その名前は次のうちどれでしょうか。
- 1ミソハギ
- 2オミナエシ
- 3オトコエシ
- 4キキョウ

正解1ミソハギ
解説
選択肢にある植物は、すべて盆花として利用されています。オミナエシ、オトコエシは共にスイカズラ科(旧オミナエシ科)で前者の花は黄色、後者の花は白色をしています。キキョウはキキョウ科で花色は青色です。ミソハギはミソハギ科の植物で、名前は禊ハギ(みそぎはぎ)あるいは溝ハギが転訛してできたものと考えられています。エゾミソハギもミソハギ同様盆花として用いられています。どちらも湿地に生え、花の姿もよく似ています。違いは、ミソハギは全体に毛がなく、葉の基部が茎を抱かないのに、エゾミソハギは全体に短い毛が多く、葉の基部が茎を抱きぎみになるところです。また、ミソハギは照葉樹林帯に分布の中心があるのに対して、エゾミソハギの分布の中心は涼しい夏緑林帯です。

第2問
問題
写真は北海道に自生する針葉樹の樹幹です。樹皮には、しばしは、地衣類が着生してできた灰白色のまだら模様がみられます。北海道では最も蓄積量(樹木の幹の体積)の多い樹種(2014年現在)で、昔から建築の主材料として用いられてきました。この樹木は次のうちのどれでしょうか。
- 1エゾマツ
- 2アカエゾマツ
- 3トドマツ
- 4イチイ

正解3トドマツ
解説
トドマツはマツ科モミ属の針葉樹です。アカエゾマツ、エゾマツはマツ科トウヒ属、イチイはイチイ科イチイ属に分類されます。トドマツの樹皮は平滑でなめらかですが、エゾマツやアカエゾマツは黒褐色〜赤褐色で鱗片状をしています。イチイは赤褐色で浅く縦に裂け目があります。トドマツとアカエゾマツ・エゾマツとは、球果が上を向く(モミ属)か、下を向く(トウヒ属)かで見分けることもできます。 アイヌの人たちはトドマツのことをフプといい、冬山の仮小屋をこの木の幹と葉で造り、フプチセ(トドマツ・小屋)と呼びました。支笏湖畔に風不死岳(フップシダケ)という山がありますが、この名前はトドマツが多く生えていたことによるものです。


第3問
問題
19世紀のフランス画家ジャン=フランソワ・ミレー(1814〜1875)はフランス北部のバルビゾン地方で制作活動をしていたので、バルビゾン派の農民画家と言われますが、代表的な作品に「種まく人」というのがあります。この人が播いている種はどれでしょう。下記の植物名の中から選び、番号を答えて下さい。
- 1イネ
- 2ソバ
- 3コムギ
- 4ライムギ

正解2ソバ
解説
この絵は、ミレーの故郷である寒冷なノルマンディー地方を描いた者であり、当時は小麦が育たず、ソバを主食にしており、この種はソバだったという説があります。
ソバ粉で作ったパンケーキをフランスではガレットと呼んだり、ソバを挽き割りにしてオートミールに混ぜたりしていることから、ソバがヨーロッパでも親しまれているのがわかります。
なお、「種まく人」は岩波書店のシンボルマークにもなっています。
ソバ粉で作ったパンケーキをフランスではガレットと呼んだり、ソバを挽き割りにしてオートミールに混ぜたりしていることから、ソバがヨーロッパでも親しまれているのがわかります。
なお、「種まく人」は岩波書店のシンボルマークにもなっています。
第4問
問題
食虫植物は、線虫や珪藻などを含む虫を捕えて、自分の栄養分にして生育していく植物をさします。下の4つの中に、食虫植物について、正しくない説明が一つ含まれています。それはどれでしょうか。番号で答えて下さい。
- 1ねばねばした粘液を葉から出して、虫をくっつけて捕える(トリモチ型)
- 2葉の変化した大きな袋に虫をおびき寄せ、袋に落として溺れさせる(落とし穴型)
- 3近くに寄ってきた小さな虫を吸い込む(掃除機型)
- 4近づいてきた虫に葉の先を伸ばして行って絡め捕る(捕り縄型)

正解4近づいてきた虫に葉の先を伸ばして行って絡め捕る(捕り縄型)
解説
モウセンゴケ類は葉の粘毛からかすかに香りを持つ粘液を分泌しています。虫はその香りに誘われて近づき、足や体を粘液に絡めてしまいます。虫が動けば動くほど、葉がゆっくり虫を巻き込んでいき、虫はやがて動けなくなって死んでしまいます。その死骸をプロテアーゼなどの消化酵素で分解して養分としています。
ウツボカズラは、葉の先端が補虫袋になっています。袋の蓋の裏に虫が止まると、滑ってなかに落ちてしまいます。中の液体はほとんどが雨水ですが、消化酵素を含んだ液を持ったものも有ります。写真のネペンテス・ラジャにはネズミが溺れることもあるそうです。
ミミカキグサやタヌキモなどの捕虫嚢はとても精巧な作りになっていて、袋の入り口の蓋のようなものが、ミジンコや珪藻などに触れると、蓋が空いて圧力の低くなっている袋の中に虫を吸い込んでしまいます。中に虫の入った捕虫嚢は黒ずんでいます。
ウツボカズラは、葉の先端が補虫袋になっています。袋の蓋の裏に虫が止まると、滑ってなかに落ちてしまいます。中の液体はほとんどが雨水ですが、消化酵素を含んだ液を持ったものも有ります。写真のネペンテス・ラジャにはネズミが溺れることもあるそうです。
ミミカキグサやタヌキモなどの捕虫嚢はとても精巧な作りになっていて、袋の入り口の蓋のようなものが、ミジンコや珪藻などに触れると、蓋が空いて圧力の低くなっている袋の中に虫を吸い込んでしまいます。中に虫の入った捕虫嚢は黒ずんでいます。

第5問
問題
この植物は、以前はユリ科に属していましたが、最近は独立した科に分類されるようになりました。雌雄異株で黄緑色の集合花をつけ、実は秋に赤く色づきます。根は薬用に、葉で団子を包んだり、実は茶花やリース飾りにも利用させることがあるこの植物は何でしょうか。
- 1サルトリイバラ
- 2ユリノキ
- 3サンカクヅル
- 4タイサンボク
正解1サルトリイバラ
解説
サルトリイバラ(Smilax china)は、従来はユリ科に属していましたが、最近はサルトリイバラ科に分類されています。山野に普通に見られるつる性の落葉低木です。この植物をサンキライやカカラと呼ぶ地方もありますが、本来のサンキライは中国産のSmilax glabraで別物です。

第6問
問題
写真の植物は、山中の渓流沿いの岩場などでよく見られます。夏〜秋に特徴のある白い花を咲かせるこの植物には、ある漢字を表す名前が付けられています。その漢字とは、下記のうちのどれでしょうか。
- 1白
- 2流
- 3川
- 4大

正解4大
解説
ユキノシタ科のダイモンジソウは、5枚の花弁のうち上部の3枚は短く残り2枚が長く下方にのびています。その形が漢字の「大」の字に似ているため「ダイモンジソウ(大文字草)」という和名が付けられています。同じユキノシタ科でダイモンジソウによく似ているジンジソウは、上部3枚の花弁がさらに短く、そのため下に延びる2枚の花弁だけが目立つので「人字草」と名づけられました。どちらもよく似ている植物なので間違えやすいのですが、この3枚の花弁の長さの違いと、もうひとつ、ジンジソウの3枚の花弁には赤い斑点がありダイモンジソウの方にはないのでこの点からも両者を見分けることができます。

第7問
問題
春の里山で写真のような果実を見つけました。ある樹木の若い果実に昆虫が産卵したため、成長がひどく遅れたり変形したものです。この樹木はなんでしょう?
- 1シロダモ
- 2ヒョウタンボク
- 3アオキ
- 4ゴンズイ

正解3アオキ
解説
アオキは日陰に強く落着いた和風庭園に似合いますが、冬の赤い実と艶やかな緑葉がクリスマスカラーとなり、欧米でも人気の樹木です。
アオキの若い果実にハエの一種アオキミタマバエが産卵すると果実内にいくつかの小部屋が出来、その中で幼虫が育ちます。この寄生によって果実は成長が遅れたり、いびつに育ったり、まだらに色づいたりします。
これは虫こぶ(虫嬰)の一種で、アオキミフクレフシと呼ばれます。アオキの実が春に落果しても、アオキミフクレフシは樹上に残っており、次の若い果実が育つ初夏に、中から成虫が羽化します。
アオキミタマバエのいない欧米では、アオキミフクレフシはみられません。
アオキの若い果実にハエの一種アオキミタマバエが産卵すると果実内にいくつかの小部屋が出来、その中で幼虫が育ちます。この寄生によって果実は成長が遅れたり、いびつに育ったり、まだらに色づいたりします。
これは虫こぶ(虫嬰)の一種で、アオキミフクレフシと呼ばれます。アオキの実が春に落果しても、アオキミフクレフシは樹上に残っており、次の若い果実が育つ初夏に、中から成虫が羽化します。
アオキミタマバエのいない欧米では、アオキミフクレフシはみられません。

第8問
問題
庭園や公園によく植えられ、夏に花を咲かせる代表的な樹木で、花がきれいなだけではなく、滑らかな幹も特徴的です。
この樹木は何でしょうか?
この樹木は何でしょうか?
- 1イチョウ
- 2サクラ
- 3コナラ
- 4サルスベリ

正解4サルスベリ
解説
樹皮は、コルク形成層という分裂組織の細胞分裂によってその外側につくられたコルク層や、死んだ篩部組織によってできています。一方、生きている形成層は、細胞分裂を繰り返し、新しい木部組織と篩部組織をつくり、茎を太らせます。死んだコルク層や死んだ篩部組織は、形成層の細胞分裂による茎の肥大についていけなくなり、樹皮は引っ張られて裂け、外側からはがれ落ちます。樹皮のはがれ落ちたあとや、はがれ落ちようとする樹皮が複雑に入りまじってさまざまな模様になります。こうして樹皮が見せる形状は、その樹木の一つの特徴となっています。
第9問
問題
光合成能力を持たず菌類と共生することで生活している植物を腐生植物と呼んでいます。
腐生植物の中で、山野の落葉樹林下などの生え赤いウィンナー状の果実をつける植物を下記の中から選び番号を答えてください。
腐生植物の中で、山野の落葉樹林下などの生え赤いウィンナー状の果実をつける植物を下記の中から選び番号を答えてください。
- 1ナンバンギセル
- 2オニノヤガラ
- 3オニク
- 4ツチアケビ
正解4ツチアケビ
解説
他の生きている植物の組織から有機物を吸収して栄養をとる植物を寄生植物、また、根に共生する菌根菌を通して有機物を吸収し栄養をとる植物を腐生植物といいます。
ナンバンギセルはススキやショウガなど、オニクはミヤマハンノキに寄生する寄生植物です。
オニノヤガラとツチアケビはともにラン科の大形の腐生植物です。このうちツチアケビは和名にあるように土の中から赤いアケビのような果実をつけることからつけられています。
ナンバンギセルはススキやショウガなど、オニクはミヤマハンノキに寄生する寄生植物です。
オニノヤガラとツチアケビはともにラン科の大形の腐生植物です。このうちツチアケビは和名にあるように土の中から赤いアケビのような果実をつけることからつけられています。
第10問
問題
人里の道端のやぶにからむつる性・多年草の中国原産の帰化植物です。本州から九州・沖縄まで分布しており、秋に小さくて目立たない白い花を多数咲かせるタデ科の植物です。日本には江戸時代に薬用として導入され、当時全国の大名がこぞって栽培をしたと言われています。この植物名を下記から選んで番号で答えてください。
- 1イタドリ
- 2イカリソウ
- 3ツルドクダミ
- 4ヤマノイモ

正解3ツルドクダミ
解説
ツルドクダミは別名で「カシュウ(何首烏)」ともいわれます。名前のいわれは昔の中国で「「何(か)と呼ばれる老人がツルドクダミの根を服用したところ、白髪が黒髪に変わり、顔色がつややかになり、何人もの子をもうけ、長生きした」と伝わる伝説があり、何(か)の首(頭)が烏(からす)のように黒くなったことから「カシュウ(何首烏)」と名付けられた※1」そうです。
ツルドクダミはドクダミ科ではなくタデ科なので、花は同じタデ科のイタドリに似ていますが、ツルドクダミはつる性なのでイタドリとの区別は容易につきます。
ツルドクダミは江戸時代の享保年間(1716〜1736)に薬用として渡来したものが野生化した経緯から、東京では近辺の山野よりも都心の江戸城址(本丸跡から外濠跡の一帯)の周辺でよく見かけられます。
※1:引用「ツルドクダミと不老長寿」
http://www.geocities.jp/mc7045/sub196.htm
ツルドクダミはドクダミ科ではなくタデ科なので、花は同じタデ科のイタドリに似ていますが、ツルドクダミはつる性なのでイタドリとの区別は容易につきます。
ツルドクダミは江戸時代の享保年間(1716〜1736)に薬用として渡来したものが野生化した経緯から、東京では近辺の山野よりも都心の江戸城址(本丸跡から外濠跡の一帯)の周辺でよく見かけられます。
※1:引用「ツルドクダミと不老長寿」
http://www.geocities.jp/mc7045/sub196.htm
第11問
問題
写真は8月に撮影したある樹木の果実です。この樹木は庭や街路に植えられ、また時には道端で野性化しているものも見掛けます。大きな複葉を広げ、初夏から夏にかけて花を付けます。この樹木は何でしょうか。
- 1オニグルミ
- 2ニワウルシ
- 3アオギリ
- 4ハゼノキ

正解2ニワウルシ
解説
ニワウルシは中国原産のニガキ科の落葉高木です。日本には明治の頃に持ち込まれたとされています。別名をシンジュ(神樹)とも呼ばれます。これは英語名"tree of heaven"を直訳した名前です。果実は4〜5cmの長さで翼があり、褐色に熟します。ニワウルシの葉はウルシやハゼノキに似ていますが、ニワウルシの葉は裏側に黒いいぼのような蜜腺があり、ウルシやハゼノキにはないので見分けが付きます。
オニグルミやハゼノキも、しばしばニワウルシと同じ場所に生えていることがあります。オニグルミは大きめの果実を10個くらいつけた柄を下にぶら下げます。ハゼノキは小さめの白い果実をたくさん付けます。どちらも果実に翼はありません。アオギリの葉は複葉ではなく、先が三〜五裂した大きな葉をつけます。
オニグルミやハゼノキも、しばしばニワウルシと同じ場所に生えていることがあります。オニグルミは大きめの果実を10個くらいつけた柄を下にぶら下げます。ハゼノキは小さめの白い果実をたくさん付けます。どちらも果実に翼はありません。アオギリの葉は複葉ではなく、先が三〜五裂した大きな葉をつけます。
第12問
問題
この写真は、落葉高木の若い果実です。
この植物は何でしょうか?
この植物は何でしょうか?
- 1ハナミズキ
- 2シデコブシ
- 3ヤマボウシ
- 4タイサンボク

正解3ヤマボウシ
解説
ヤマボウシは本州、四国、九州、琉球諸島、朝鮮半島、中国に分布します。
江戸時代に欧米に渡り、観賞樹木として広く植栽されています。総苞片が淡紅〜紅色の品種はベニバナヤマボウシと呼ばれます。果実は9月から10月ごろに紅橙色に成熟し、果肉は粘質で甘く、「ヤマグワ」とも呼ばれ、食べられます。花は初夏に咲き、白い花弁のように見える大きな総苞を頭巾に、中心部の小さな黄色い花が20〜30個集まった頭状花序をもちます。和名は、白い花弁のように見える大きな総苞を頭巾に中心部の小さな黄色い花が20〜30個集まった頭状花序を僧の頭に見立てたといわれています。
江戸時代に欧米に渡り、観賞樹木として広く植栽されています。総苞片が淡紅〜紅色の品種はベニバナヤマボウシと呼ばれます。果実は9月から10月ごろに紅橙色に成熟し、果肉は粘質で甘く、「ヤマグワ」とも呼ばれ、食べられます。花は初夏に咲き、白い花弁のように見える大きな総苞を頭巾に、中心部の小さな黄色い花が20〜30個集まった頭状花序をもちます。和名は、白い花弁のように見える大きな総苞を頭巾に中心部の小さな黄色い花が20〜30個集まった頭状花序を僧の頭に見立てたといわれています。

第13問
問題
蜂に似たこの昆虫は蛾の一種で、オオスカシバといいます。日中に花の蜜を求めて飛び回るのをよく見かけます。
オオスカシバの幼虫はある植物の葉を好んで食べます。庭や公園などに植えられて、香りの良い花を咲かせるこの植物名を下記から選んで番号で答えて下さい。
オオスカシバの幼虫はある植物の葉を好んで食べます。庭や公園などに植えられて、香りの良い花を咲かせるこの植物名を下記から選んで番号で答えて下さい。
- 1ジンチョウゲ
- 2キンモクセイ
- 3クチナシ
- 4ハゴロモジャスミン

正解3クチナシ
解説
梅雨頃に甘い香りの白い花を咲かせるクチナシは、大ぶりな八重咲きや鉢植え向きの小型など種類も多く、園芸用や庭木、公園樹に好まれています。また、冬に濃いオレンジ色に熟す実は、昔からお正月料理のきんとんの色付けに欠かせないものでした。食品の着色以外にも薬用、染色材料など、多くの用途のあるクチナシですが、虫食いの被害にあい易いのが難点です。
オオスカシバの幼虫はクチナシの葉そっくりの色と形で目立たず、いつの間にか食い荒らされて気が付いた時には丸坊主、ということさえあります。そのために枯れてしまうこともあるので、注意が必要です。
オオスカシバの幼虫はクチナシの葉そっくりの色と形で目立たず、いつの間にか食い荒らされて気が付いた時には丸坊主、ということさえあります。そのために枯れてしまうこともあるので、注意が必要です。

第14問
問題
相手側から見て、図のような手話で表現される植物は次の内どれでしょうか。
図1:左手の人差し指を立て、右手の人差し指、中指、薬指を伸ばし、実日上から左下に払う。
図2:右手の指が反転する
図1:左手の人差し指を立て、右手の人差し指、中指、薬指を伸ばし、実日上から左下に払う。
図2:右手の指が反転する
- 1マツ
- 2スギ
- 3サクラ
- 4キク


正解2スギ
解説
日本で使われる「杉」という漢字を指の動きで表現した手話です。左手の人差し指は「木へん」右手の3本指は「さんづくり」を意味します。
手話は耳の不自由な人たちの言語です。様々な工夫をして編み出した手話を使って会話をします。
マツ、サクラ、キクのように地名人名ことわざなどに使われたり、なじみの深い植物には手話があります。しかし、すべての植物に手話がある訳ではありません。その場合は、指文字を使ったり、口形(こうけい)(口の動く形。例えば、スミレと発音すると、その唇の動きで読み取ることができます)で伝えます。
手話は耳の不自由な人たちの言語です。様々な工夫をして編み出した手話を使って会話をします。
マツ、サクラ、キクのように地名人名ことわざなどに使われたり、なじみの深い植物には手話があります。しかし、すべての植物に手話がある訳ではありません。その場合は、指文字を使ったり、口形(こうけい)(口の動く形。例えば、スミレと発音すると、その唇の動きで読み取ることができます)で伝えます。
第15問
問題
安土桃山時代の画家、狩野永徳が描いた「花鳥図押絵貼屏風」の中に赤色で描かれている花は何でしょうか?
- 1カンナ
- 2ヒガンバナ
- 3ケイトウ
- 4ゴクラクチョウカ

正解3ケイトウ
解説
狩野永徳(1543〜1590)は狩野派の基礎を確立した狩野元信の孫で、織田信長や豊臣秀吉に重用された安土桃山時代の巨匠です。問題の図版は、六曲一双の屏風に仕立てられた、紙本著色の花鳥図十二面の中の一面で、「鶏頭に蜻蛉図」です。近年、新たに発見された永徳の初期の作品で、豪壮華麗な障壁画様式を完成した永徳が、初期には祖父元信の花鳥図を手本として、緻密な筆法で制作していたことをうかがわせます。
ケイトウはニワトリの肉冠のような花序をつける春まきの一年草です。日本へは中国を経て渡来したといわれ、『花壇綱目』(1681)や『大和本草』(1709)には「鶏頭花」と記されています。卵形または卵状披針形の葉を互生し、夏から秋にかけて茎の先端に赤、桃、黄色などの花序を形成し、それに多数の小花が密生します。花序の形や色に多くの変異があり、露地草花として観賞されるほか、切り花や鉢物としても栽培されます。
ケイトウはニワトリの肉冠のような花序をつける春まきの一年草です。日本へは中国を経て渡来したといわれ、『花壇綱目』(1681)や『大和本草』(1709)には「鶏頭花」と記されています。卵形または卵状披針形の葉を互生し、夏から秋にかけて茎の先端に赤、桃、黄色などの花序を形成し、それに多数の小花が密生します。花序の形や色に多くの変異があり、露地草花として観賞されるほか、切り花や鉢物としても栽培されます。
第16問
問題
メキシコ原産のキク科植物で、花色は鮮やかな黄色やオレンジ色が一般的です。また、この植物の根からはネマトーダ(線虫)を駆除する分泌物がでることがわかっています。
この植物は何でしょうか?
この植物は何でしょうか?
- 1キンセンカ
- 2ヒマワリ
- 3マツバギク
- 4マリーゴールド
正解4マリーゴールド
解説
マリーゴールドは初夏から秋の終わりまで咲き続けるキク科の一年草で、多くの園芸品種がありますが、おおまかには、草丈20〜40cmのフレンチマリーゴールドと、40cm〜1mになる大輪のアフリカンマリーゴールドに分けられます。
植物の根から入り込んで成長を妨げる害虫にネグサレセンチュウがいますが、マリーゴールドの根からはネマトーダ(線虫)を駆除する分泌物が出ることがわかっています。そのため、野菜の前作にマリーゴールドを畑に植えて、ネマトーダの被害を避けている農家もあります。マリーゴールドの枯れた株を土壌にすき込むのも効果的です。
植物の根から入り込んで成長を妨げる害虫にネグサレセンチュウがいますが、マリーゴールドの根からはネマトーダ(線虫)を駆除する分泌物が出ることがわかっています。そのため、野菜の前作にマリーゴールドを畑に植えて、ネマトーダの被害を避けている農家もあります。マリーゴールドの枯れた株を土壌にすき込むのも効果的です。

第17問
問題
この植物は山地の林床などに生えています。他の植物の根に自分の植物の根を連結させて養分を取る半寄生植物です。光合成は自ら行うので、半寄生植物といいます。下記の中から1つ選び、番号で答えて下さい。
- 1トレニア
- 2ママコナ
- 3ヤマウツボ
- 4ユウゲショウ
正解2ママコナ
解説
ママコナの特徴は下唇(唇のような形の花弁の下の部分)に白い米粒を2つ並べたような盛り上がりがあることです。名の由来もそれに因むようです。宿主(半寄生される植物)はイネ科やカヤツリグサ科の植物です。ママコナはハマウツボ科です。
トレニアは、アゼナ科(旧ゴマノハグサ科)で、夏スミレと呼ばれ、よく夏に花壇に植えられていました。
ヤマウツボは全寄生植物なので、自ら光合成も行わず、植物体は色素を持ちません。宿主はカバノキ科、ブナ科、ヤナギ科の植物で、ヤマウツボはハマウツボ科です。
ユウゲショウは北米原産の帰化植物で、最近は道端で野生化した姿を見かけることが多くなりました。ユウゲショウはアカバナ科です。
トレニアは、アゼナ科(旧ゴマノハグサ科)で、夏スミレと呼ばれ、よく夏に花壇に植えられていました。
ヤマウツボは全寄生植物なので、自ら光合成も行わず、植物体は色素を持ちません。宿主はカバノキ科、ブナ科、ヤナギ科の植物で、ヤマウツボはハマウツボ科です。
ユウゲショウは北米原産の帰化植物で、最近は道端で野生化した姿を見かけることが多くなりました。ユウゲショウはアカバナ科です。

第18問
問題
写真の植物は「デンジソウ」といい、おもに水辺にあります。この植物には花が見られませんが、それはなぜでしょう。
- 1主に地下茎で繁殖するため
- 2シダ植物だから
- 3花が水中にあって見えないから
- 4雌雄異株で、別なところに咲くから

正解2シダ植物だから
解説
デンジソウは、珍しい水生のシダです。カタバミのような四枚の葉は、2枚ずつの複葉が集まっているもので、花は咲かずに胞子嚢ができます。近年では自然のものは減ってしまって見る機会は少なくなりました。流れのあまりない浅い泥の中に生育するので、整備された排水路などには生えません。水面に田の字型の葉が浮いているのもかわいいので、庭で栽培する人もいます。
第19問
問題
きれいなかわいらしい花なのに、気の毒な名前がついている植物があります。写真はかわいい花を咲かせる道端の雑草です(円内は花のクローズアップです)。その名前を下から選んで番号を答えて下さい。
- 1アレチノギク
- 2ハキダメギク
- 3ノボロギク
- 4ブタナ

正解2ハキダメギク
解説
ハキダメギクは、世田谷区の掃き溜め(ゴミ溜め)で見つかったため名付けられたといわれます。熱帯アメリカ原産の帰化植物で、温暖地に多いのですが今では北海道まで分布を広げています。
ハキダメギクの名前については後日談があります。最初に見つかった世田谷区の標本を後で検討したところ、本種によく似たコゴメギクだったという報告があるそうです。どこでどう間違ったのでしょうか。
現在は問題写真のように卵型の葉で、縁にギザギザが目立ち、舌状花に白い羽根状の冠毛があるものを、ハキダメギクと呼びます。
選択肢は全てキク科の帰化植物で、全国の市街地で見られます。ブタナはタンポポそっくりのきれいな花を咲かせます。豚が好み、フランス語で「ブタのサラダ」と呼ばれるため和名が「豚菜」となったようです。
ハキダメギクの名前については後日談があります。最初に見つかった世田谷区の標本を後で検討したところ、本種によく似たコゴメギクだったという報告があるそうです。どこでどう間違ったのでしょうか。
現在は問題写真のように卵型の葉で、縁にギザギザが目立ち、舌状花に白い羽根状の冠毛があるものを、ハキダメギクと呼びます。
選択肢は全てキク科の帰化植物で、全国の市街地で見られます。ブタナはタンポポそっくりのきれいな花を咲かせます。豚が好み、フランス語で「ブタのサラダ」と呼ばれるため和名が「豚菜」となったようです。

第20問
問題
芝生を見ていたら写真のような植物に出会いました。この植物名を下記の中から選び番号で答えて下さい。
- 1ヘラオオバコ
- 2ネジバナ
- 3コハナヤスリ
- 4フユノハナワラビ

正解3コハナヤスリ
解説
選択肢の植物はいずれも芝生に生えますが葉(栄養葉)を一枚しか出ないのはコハナヤスリだけです。コハナヤスリはシダ植物のハナヤスリ科に属します。春から秋に生育し、棒状の胞子葉は熟すと先端部に溝ができ、そこから胞子をこぼします。日本にハナヤスリ科ハナヤスリ属の植物は8種知られていますが、変異が大きく同定が難しい仲間もあります。小型(栄養葉の長さ2.5-5cm,巾0.8-2cm)で栄養葉の中央以下に最大幅がある。栄養葉の基部は次第に狭くなって葉柄に移行する。などはコハナヤスリの特徴です。
選択肢のヘラオオバコはオオバコ科、ネジバナはラン科です。フユノハナワラビはハナヤスリ科ハナワラビ属で、芝生では写真のような姿に育ちます。胞子葉は枝分かれして伸び、胞子は10-11月頃に熟します。
選択肢のヘラオオバコはオオバコ科、ネジバナはラン科です。フユノハナワラビはハナヤスリ科ハナワラビ属で、芝生では写真のような姿に育ちます。胞子葉は枝分かれして伸び、胞子は10-11月頃に熟します。
