公園文化を語るみどり花コラム公園の達人公園管理運営「チャレンジ!」しました生きもの小話公園の本棚

花みどりミニ検定第174回 (2024/05/01~2024/05/31)

前回の解答と解説

第1問

問題
次の植物にはいずれも「クサ」や「ソウ」といった名前がついていますが、正真正銘の草は一つだけです。
その植物はどれでしょうか?
  • 1クサツゲ
  • 2クサボケ
  • 3フッキソウ
  • 4クサフジ
問題画像1
正解4クサフジ
解説
クサフジは山野に普通に見られ、他の植物にからみながら青紫色の美しい花を咲かせる草本植物です。
草と木のちがいについては、とらえ方によって分け方が異なる場合がありますが、一般的には、木(木本植物)は、地上部が多年生存して繰り返し開花・結実し、二次組織が肥大成長する植物、草(草本植物)は、地上部の生存期間は短く、多くは一年以内に開花・結実して枯死し、二次組織は木化せず、肥大成長しない植物とされています。
草と木のちがいについては、とらえ方によって分け方が異なる場合があります。選択肢にあげられた植物のうち、クサツゲ(ヒメツゲ)、クサボケは明らかに木といえますが、フッキソウは地上部が常緑で茎が20?30cmに伸び、木とされるものの、茎が木化していないので草質小低木と呼ばれ、図鑑などでも草本編に入れられたりすることもあります。

第2問

問題
写真は、多肉植物の一種の果実です。夏の夜に直径約15cmになる大輪の白い花を咲かせ、花は食用にもなります。
この植物は何でしょうか?
  • 1シャコバサボテン
  • 2サンカクチュウ
  • 3ツキミソウ
  • 4ゲッカビジン
問題画像1
正解4ゲッカビジン
解説
ゲッカビジンは中南米原産。コンブ状の扁平な茎をもち、高さは2m以上になります。花は長さ約25cm、直径約15cmになる大輪の白花で、夜開性です。
芳香を漂わせ、なんとも幻想的な魅力があります。1輪の寿命はたった数時間ですが、大株になると、1シーズンに4回くらい開花することもあります。
昭和初期頃に渡来し、挿し木でふやされた株が、全国に広がりました。挿し木した株は、遺伝的に親株と同一、いわばクローンです。ゲッカビジンは自家不和合性がありますから、日本の月下美人同士では、種子を作ることができません。しかし、メキシコ産の種子から育てた別株か、近縁種の花粉を月下美人に受粉すれば、果実をつけさせることができます。果実は紫紅色に熟して美しく、中は白くほのかに甘いシャーベット状で、食べられます。

第3問

問題
春になると、ネギの先にふくらむ、いわゆる「ねぎぼうず」は、なぜこのような形になったのでしょうか?
  • 1ネギの種子ができている
  • 2なかにたくさんのつぼみができている
  • 3昆虫が卵を産みつけた
  • 4酸性土のために葉が変形した
問題画像1問題画像2
正解2なかにたくさんのつぼみができている
解説
いわゆる「ねぎぼうず」は、花がボール状に100〜300個も集まったものです。
初めは白っぽい半透明の苞につつまれていますが、やがて苞が割れて中から花が出てきます。同じ花序の中では、白緑色の小さな花が上の方から下(外側)に向かって順に散形状に咲き、花の時期を長くして受粉の機会をふやすしくみになっています。また、一つ一つの花ではおしべが先に成熟して花粉を出し、その後3日以上たってめしべが成熟します。同じ花の花粉を受けないようにするためです。ただし、一つの花序では上から下に向かって順に花の成熟が進むので、同じ株の中での受粉もおこなわれます。
葉は濃い緑色で円筒形、、中は空洞になっています。葉は基部で数個ずつさやのように巻き合って茎のような白い部分になります。これは偽茎といい、偽茎の末端の、ひげ状の根の出る堅いわずかな部分が本当の茎です。

第4問

問題
秋の彼岸のころに里の野辺を赤く染めて咲くヒガンバナは、もとは中国より渡来しましたが、日本では、花が咲いても実を見ることはまずありません。そのはなぜでしょうか?
  • 13倍体であるため、正常な花粉や卵細胞ができず、実もできない。
  • 2花粉を運ぶ特定の昆虫がいないため、実を結ばない。
  • 3雌雄異株で、日本のものはすべて雄株なので実ができない。
  • 4結実期に気温が低く、胚の成長が妨げられ、実ができない。
問題画像1
正解13倍体であるため、正常な花粉や卵細胞ができず、実もできない。
解説
ヒガンバナはヒガンバナ科の球根植物で、中国大陸の長江(揚子江)流域の西南地区に多く自生しています。日本に分布するものはすべて染色体が3倍体(2n=33)で、減数分裂が正常に行われないために稔性のある花粉や卵細胞ができず、花は咲いても結実しません。もっぱら、球根が分かれることでふえます。
日本には、いつ渡来したのかはっきりしませんが、江戸時代以前にはほとんど記録がなく、牧野富太郎博士が『万葉集』の「いちしばな」をヒガンバナとした説を、否定する説も出されています。
球根(鱗茎)にはアルカロイドの一種であるリコリンが含まれて有毒ですが、砕いてよく水でさらすと良質のでんぷんが採れます。そのため江戸時代に何度もやってきた飢饉の際に救荒作物として役立ちました。
原産地の中国には3倍体の系統のほかに2倍体の系統があり、2倍体の系統は花期が8月と早く、球根でふえる以外に種子でも繁殖します。

第5問

問題
写真は、ジンチョウゲ科の落葉樹で、早春に薄黄色の花を咲かせます。枝の分かれ方に特徴があり、和紙の原料、特に紙幣の原料に使われることは有名です。
この植物は何でしょうか?
  • 1コウゾ
  • 2ガンピ
  • 3ジンチョウゲ
  • 4ミツマタ
問題画像1
正解4ミツマタ
解説
ミツマタは和紙製紙用の植物としてコウゾ(クワ科)とともに栽培されています。コウゾと違って美しい花を咲かせるので、鮮明な朱色や濃い黄色の花を咲かせる品種が観賞用にも作られています。
3月ごろ筒状の花が多数球形にまとまって咲きます。枝が三つに分岐することから、ミツマタと呼ばれます。
ガンピ(ジンチョウゲ科)は栽培が困難なので自生のものを採取しますが、繊維が良質で高級和紙(雁皮紙)の原料とされています。
繊維を利用できる植物を繊維植物といい、ワタやアサはその代表です。種子の表皮細胞が伸びた毛(ワタなど)、茎の篩部の繊維細胞(ミツマタ、アサなど)、茎の木部の繊維細胞(エゾマツ、トドマツ)など、利用する繊維組織は多様です。

第6問

問題
山地の尾根などに生えるこの木は、大木にもなります。また、木材は建築用のほか、卒塔婆や柩などの葬具にも使われます。
この植物は何でしょうか?
  • 1アスナロ
  • 2アカマツ
  • 3ヒノキ
  • 4モミ
問題画像1
正解4モミ
解説
東京都奥多摩の日の出町一帯はこのモミを使う地場産業として卒塔婆生産が知られています。元来、奥多摩の尾根にたくさん生えていたモミを切って利用したことが始まりですが、現在では日本各地からモミをはじめ針葉樹を購入して塔婆生産をしています。塔婆は直接墨で文字を書くので材色が白いと効果的であること、安価な材料であったためこうした利用に向けられたのでしょう。棺桶などの葬具も同じ理由です。
一方、こうした白い材は洋風な感じがしますのでキャンディーやチョコレートといった菓子を入れるパッケージにシナノキとともに使われます。また、スイスの民族楽器でよく知られているアルペンホルンはヨーロッパ産のモミを使って作られています。
しかしながら現在、モミは受難の木のひとつです。大気汚染等の環境劣化に対し弱いので、衰弱や枯死が各地で起きています。

第7問

問題
春に咲くこの植物の紅紫色の花はミツバチの大好物です。かつては土地を肥やす目的で冬の田んぼで栽培されていました。
この植物は何でしょうか?
  • 1タガラシ
  • 2ネムノキ
  • 3ゲンゲ(レンゲソウ)
  • 4タビラコ
問題画像1
正解3ゲンゲ(レンゲソウ)
解説
ゲンゲ(マメ科)は中国原産の越年草です。レンゲソウともいわれるこの植物が一面に紅紫色の花を咲かせる様はかつては春の風物詩で、花を摘んで冠を編むなど、子供たちの遊びにも大切な植物でした。
他の多くのマメ科植物と同じように、その根に着く粒(根粒)の中にはバクテリアがすみ、空気中の窒素を固定して植物が肥料として利用できる形に変えるため、縁肥(植物をそのまま土にすき込んで肥料とする)として広く栽培されていました。
はちみつをとるための植物としても重要でした。化学肥料の利用が多くなり、水田作りが早まったため、土にすき込んで十分肥料化する時間がなくなってしまい、ゲンゲ畠はあまり見られなくなりましたが、観光用に栽培したものや河原や、土手などで野生化したものを見ることができます。

第8問

問題
写真は、3種類の木の実でつくった工芸品です。目はフウセンカズラの種子、髪の毛はスズカケノキの痩果の毛です。
これは何の植物の種子でしょうか?
  • 1トチノキ
  • 2モミジバフウ
  • 3スズカケノキ
  • 4マテバシイ
問題画像1
正解1トチノキ
解説
写真のように光沢のある大きな丸い種子は、「さく果」の中に包まれたトチノキだけです。
マテバシイの実も大きいのですが、楕円形〜長楕円形で「堅果」と呼ばれます。また、モミジバフウとスズカケノキは「痩果」が集まった集合果で、表面はざらつきます。

第9問

問題
在来種を脅かす帰化植物は日本でも問題となっていますが、海外で問題となっている日本の在来種もあります。
この植物は何でしょうか?
  • 1イタドリ
  • 2アズマネザサ
  • 3カントウタンポポ
  • 4ナズナ
正解1イタドリ
解説
イタドリは1825年、園芸用に英国に導入されました。その後、鉄道や道路を伝わって広がり、周辺の在来草木を駆逐しています。現在では北ヨーロッパにも広く見られ、国際自然保護連合(IUCN)から「世界の外来侵入種ワースト100」にも選ばれています。
イタドリは、地下茎により無性的に増殖します。刈り払ってもすぐ復活し、また、除草剤耐性も強いといわれています。
イタドリは若芽の皮をむき、食用としますがシュウ酸を多く含み、酸味があり、たくさん食べると舌が痛く、下痢になることもあります。第二次世界大戦では若葉を乾燥させてたばこの代用品としました。

第10問

問題
次の植物はどれも日本人に馴染み深いものですが、1つだけ中国から渡ってきたものがあります。どれでしょうか?
  • 1アヤメ
  • 2サツキ
  • 3ウメ
  • 4アジサイ
正解3ウメ
解説
ウメは中国原産の植物で、四川省および湖北省の山岳地帯に野生の木があるといわれます。日本に渡来した時期は、『万葉集』にウメが数多く詠まれていることから、奈良時代以前であったと考えられます。
当初は薬用植物として渡来し、のちに食用、観賞用に数多くの品種が日本で独自に改良されました。
アヤメは北海道から九州のやや乾いた草地に自生、サツキは本州(神奈川県西部から近畿地方、山口県)と九州(屋久島まで)の渓流沿いに自生しています。また、アジサイは本州(房総半島、三浦半島、伊豆半島、紀伊半島南部)と四国(足摺岬)に自生するガクアジサイから改良されたものです。

第11問

問題
この植物は、垣根を通り抜けて、その向こうまで茎が伸びていくというところから名前がつけられました。
この植物は何でしょうか?
  • 1ヤブガラジ
  • 2ツユクサ
  • 3カキドオシ
  • 4カタバミ
問題画像1
正解3カキドオシ
解説
カキドオシは、北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国、台湾、シベリア東部などに分布する、道ばたでごく普通に見られるシソ科の多年草です。
つる状の茎ははじめ直立して5?25cmほどになりますが、花が終わるころから地面に倒れて地表をはうようになり、長さ1m以上に達するほどさかんに成長するので、カキドオシ(垣通し)という名前がつけられています。英名では、「地をはうキヅタ」の意味から「グラウンドアイビー」と呼ばれています。
葉は対生し、長い柄のある腎円形で直径1?5cm程度、先は丸く基部は心形となり、ふちには鈍い鋸歯があります。
民間薬として子供の疳をとる薬として使われたことがあり、カントリソウ(疳取草)と呼ばれることもあります。
斑入りの園芸品種も栽培されており、花色を引き立てたり、しだれるさまを演出する材料としてハンギングバスケットやコンテナガーデンに使われますが、地植えにすると他の植物をおおうほどの成長で、はびこりすぎることがあるので気をつけなければなりません。

第12問

問題
五月五日の端午の節句に食べる餅菓子を包むのに用いられる『葉』は、何の植物の『葉』でしょうか?
  • 1ヤツデ
  • 2ユリノキ
  • 3カシワ
  • 4ビワ
正解3カシワ
解説
ブナ科の落葉樹であるカシワの葉は、秋に枯れますが、冬も枯葉のまま春おそくまで枝にとどまるので、家系が絶えずに子孫繁栄という縁起のよいものとして、端午の節句の供物として利用されるようになったといわれています。
上新粉で作った生地に餡をはさんで蒸しただんごを、アク抜きしたカシワの若葉で包んだ菓子が、柏餅です。カシワの葉のほのかな香りが餅の生地に移ります。
地域によってはサルトリイバラなどの葉を用いるところもあります。
また、カシワは公園樹としても使われます。材は硬く、建築材やたるなどに利用されます。

第13問

問題
20世紀最後のサミット、九州・沖縄サミットにおいて、アメリカのクリントン大統領は訪れた「平和の礎」で、女子高校生から花の一部が鳥の形に似た植物を贈られました。
この植物は何でしょうか?
  • 1ハイビスカス
  • 2ブーゲンビリア
  • 3コチョウラン
  • 4ゴクラクチョウカ
正解4ゴクラクチョウカ
解説
ゴクラクチョウカはバショウ科の多年草で、原産国は南アフリカです。高さは1m前後にもなり、鮮やかなオレンジ色の萼片と濃青色の花弁からなる花の様子が、ゴクラクチョウカを思わせます。
属名のStrelitziaはイギリス国王ジョージ3世(1738?1820)の王妃の名にちなんでつけられました。
日本でも、沖縄をはじめとする暖地で栽培されています。また、世界各国で多くの園芸品種がつくられ、切り花などに用いられています。

第14問

問題
写真の植物は、花の形から、別名キツネノテブクロ、英名もフォックス・グラブとつけられています。
この植物は何でしょうか?
  • 1フウリンソウ
  • 2ツリガネニンジン
  • 3キツネノボタン
  • 4ジギタリス
問題画像1
正解4ジギタリス
解説
ジギタリスはオオバコ科(旧ゴマノハグサ科)の二年草または多年草です。ヨーロッパ原産で、日本へは明治時代に渡来しました。草丈は1mを超すものが多く、先が開いた筒状の花をたくさんつけます。
属名のジギタリスはラテン語の「digitus」(指)の意味で、英名のフォックス・グラブや和名のキツネノテブクロもここからきています。
イギリスでは北部の森の中に多く自生しており、妖精がこの花をすみかにするといわれ、フェアリー・グローブ(妖精の手袋)、フェアリー・キャップス(妖精の帽子)、フェアリー・ティンブル(妖精の指ぬき)など、妖精に因んだ名もいくつかあります。
強心・利尿薬としての効果は、1775年にイギリスの医師によって認められ、以来、世界中で使われていますが、有毒植物でもあるので、観賞用に栽培するときは口にしない注意が必要です。

第15問

問題
本州中部地方から北海道までの山地に自生する日本特産種で、花が大きく美しいので、欧米の植物愛好者からも注目されています。
この植物は何でしょうか?
  • 1トガクシショウマ
  • 2ヤマシャクヤク
  • 3ムラサキ
  • 4シラネアオイ
問題画像1
正解4シラネアオイ
解説
シラネアオイは、本州中部地方から北海道の深山に自生し、手つかずのブナ林などでは大群落をなしますが、年々そのような場所が鹿の食害などにより減少しています。
この植物は、以前はキンポウゲ科に含めていましたが、キンポウゲ科の植物とは逆に、雄しべが内側から外側に熟すことや、キンポウゲ科にはないクマリン骨格を持つ物質を豊富に含むこと、染色体数の違いなどからシラネアオイ科として独立させるようになってきました。
欧米の植物愛好家にも早くから注目されて、スイスやイギリスなどの園芸カタログに掲載され、種子や苗が市販されています。
トガクシショウマ(メギ科)も日本特産種で、本州中部から、青森県の白神山地まで分布しています。ヤマシャクヤク(ボタン科)は白花で比較的低山に見られる上品な植物です。ムラサキ(ムラサキ科)は万葉植物として有名ですが、環境の変化でほとんど絶滅寸前に近い状態です。

第16問

問題
球根植物は、春に植えつけるものを「春植え球根類」、秋に植えるものを「秋植え球根類」ということがありますが、次の中で「春植え球根類」はどれでしょうか?
  • 1チューリップ
  • 2スイセン
  • 3ヒアシンス
  • 4ダリア
正解4ダリア
解説
ダリアはメキシコ、グアテマラの熱帯高地原産のキク科球根(塊根)植物です。耐寒性が弱いため、冬の間、厳しい寒さにあうと球根が枯死します。一般的にダリアの栽培は、春に塊根を植えつけ、夏?秋に花を楽しみ、晩秋に塊根を掘り上げて、防寒、貯蔵して、越冬させます。ただし、暖地では塊根を掘り上げず、土寄せ程度で越冬させることができます。
なお、チューリップやスイセン、ヒアシンスは、秋に植えつけた後、一定の期間、冬の寒さを経験することによって、春暖かくなってから花を咲かせることができます。

第17問

問題
山地の沢沿いにはえる大きな木で、初夏に咲く白い花は遠くからでも目立ちます。材は木鉢やしゃもじ、盆といった木製品にもよく使われます。
この植物は何でしょうか?
  • 1トチノキ
  • 2ミズキ
  • 3カツラ
  • 4ブナ
問題画像1
正解1トチノキ
解説
トチノキはブナ帯の沢沿いに自生しますが、時に意識的に植えられたこともある山地の有用な樹木です。
大きな葉は掌状葉で7から9に全裂しています。花は初夏に咲き、香りのよい淡く透明感のある上質のハチミツが得られます。養蜂家がこの花の開花にしたがって日本列島を北上して行きます。トチの実はサポニンを含んでおり、そのままでは舌がビリビリしてとても食べられません。煮たり、水にさらして渋抜きすることによって食用になります。
材は比較的柔らかく、色は白です。中心は濃褐色で、普通この部分は使いません。岐阜県春慶塗の木地、広島県宮島のしゃもじと、全国各地でこの木が使われています。材は散孔材といって木目のはっきりしないおとなしい木目でですが、虎斑杢と呼ばれる特殊な木目が出ることがあります。これは特に美しいために、木目を生かした工芸品に使われます。
解説画像1

第18問

問題
中国原産のハンカチノキ。その名の由来となった大きなひらひらとした白い部分は何でしょうか?
  • 1花芽
  • 2総苞
  • 3花びら
  • 4果実
問題画像1
正解2総苞
解説
ハンカチノキは中国固有の植物で、日本では観賞用に植えられており、各地の植物園で開花個体を見ることができます。特徴であるハンカチのような大きな白色の部分は、たくさんの花が集まった花序を包む、総苞と呼ばれるものです。二枚の大きな総苞片の間にはたくさんの雄花と一つの両性花または雌花が鞠状に集まった花序があります。
このように総苞片が花びら状になる現象はハナミズキやドクダミなど、さまざまな植物で知られています。
別名ダヴィディアとも呼ばれますが、これは属名のDavidiaによるもので、発見者のフランス人ダヴィッド神父の名前にちなんだものです。ダヴィッド神父は中国を探検し、ハンカチノキやジャイアントパンダなど、中国の珍しい動植物をヨーロッパに紹介したことで知られています。

第19問

問題
ユネスコの世界自然遺産に登録されている屋久島のスギとともに広く生育している、明るい赤褐色のなめらかな樹皮が特徴的な落葉樹は何でしょうか?
  • 1ユズリハ
  • 2ヒメシャラ
  • 3アカギ
  • 4ホオノキ
問題画像1
正解2ヒメシャラ
解説
ヒメシャラはツバキ科の落葉高木で、関東から九州(屋久島まで)の主に太平洋側のブナ林などに生育しています。
ところどころ古い樹皮のはがれた跡のある、明るい赤褐色のなめらかな樹皮が特徴で、公園にもしばしば植えられ、白い花を初夏に咲かせます。屋久島ではスギ林でよくみられ、直径1mもの大木もめずらしくありません。
選択肢のうち、ユズリハも屋久島のスギ林に生えますが、常緑樹で、樹皮は明るい赤褐色にはなりません。ホオノキは北海道から九州に自生する落葉樹ですが、屋久島には分布しません。アカギは赤褐色の樹皮を持ちますが、南西諸島、小笠原諸島に分布する常緑樹です。

第20問

問題
ムラサキサギゴケは、接触刺激を与えるとある運動をすることで知られています。それはどのような運動でしょうか?
  • 1葉をさわると、葉を閉じる
  • 2茎をさわると、茎が曲がる
  • 3花をさわると、花びらが落ちる
  • 4めしべの先をさわると、めしべの先が閉じる
問題画像1
正解4めしべの先をさわると、めしべの先が閉じる
解説
動かないイメージのある植物ですが、接触などの刺激に対して敏速な運動が観察できる植物もあります。 ムラサキサギゴケはめしべの先(柱頭)が上下に分かれて口を開いたようになっています。この先を細いペン先のようなものでさわると、柱頭の先が見る間に閉じます。
これは柱頭運動と呼ばれ、昆虫が花にとまったときに、昆虫の体に付着していた他の花の花粉をとらえるしくみと考えられています。花壇などに植えられるトレニアでも同様の柱頭運動を観察することができます。
選択肢で葉をさわると葉が閉じる植物としてはオジギソウが有名です。また、肉眼でとらえられるほどの速さではありませんが、茎がさわった物の方向に曲がるのは支柱に巻きつくつる植物の運動です。オオイヌノフグリは花をさわると、簡単に花びらが落ちます。これは受粉した花の花びらを落として、受粉していない花を目立たせるためであると考えられています。